「膵臓の検査を受けました」というよりまだ進行形な話ですが。
今年の春に友人を膵臓癌で失いました。
最初に就職した会社で同期で、お互い転職、結婚や出産を経てたまに会う程度でしたが、それでもつきあいは37年も続いていました。
彼女は大人でかっこよくて、当時もまだ十代なのにデザイナーズブランドのワンピースを着こなすなど、同い年ながら憧れの存在でした。
いつも私の戯言も丁寧に聞いてくれて、道に迷った時も背中を押してくれました。
実際、彼女がいなければ単身渡米して学校にも行かなかっただろうし、その時勇気と本気を出さなければ今の私はいなかったと思うと、私の人生に欠かせない人だったと言えます。
彼女に関して書き始めると本当にキリがないぐらいの尊敬の念と思い出があり、また折に触れて書こうかと思いますが、彼女に対しての後悔の念は、結果的に彼女とその病気に全く寄り添うことができなかったことです。
その経緯や思いはこれまた長い話で、今はまだ文字に落とし込める自信がありません。
ただ、私が今後したいことは予防や治療に関して学んで、治療に苦しむ人や悩む人の支えになることです。
医師でもないし、どちらかと言えばおっちょこちょいの私がどこまでお役に立てるのか自信があるわけではないですが、少なくとも私を頼って栄養療法を実践される方には同じ思いはさせたくないと思っています。
新盆に彼女の家に訪ねお墓参りにも行きました。
旦那様と話していたら、彼女は「お酒を呑むと背中が痛い」と言っていたそうです。
でもクリニックに行っても、特に悪いところはないと長いこと胃薬を処方されていたと・・・。
膵臓も肝臓と同じく沈黙の臓器。
自覚症状を感じる時にはすでにかなり進行しているとのことですが、私も言われてみれば背中が痛くなってきたのです。
その頃、ストレスを紛らわせようと、夕食を作りながら一杯呑むのが習慣になっていました。
お酒は弱くて、2杯目をオーダーすることもほとんどないのですが、お酒を呑むと気が大きくなって気持ちが楽になるのです。
ちょっとぎくりとしているところに、栄養療法の血液検査の結果が届きました。
・・・アミラーゼが高い。
以前から標準値よりちょっとはみ出すことが多かったですが、今回は明らかに高い。。。
2018年8月 104
2020年1月 123
2023年7月 141
おいおい、どんどん上がってるよ。
アミラーゼが高いと膵炎の可能性があります。
そして膵炎から膵臓癌へ遷移する可能性もあるようです。
そこで、追加の検査をすることにしました。
アミラーゼアイソザイムという唾液由来なのか膵臓由来なのかを判別する検査と、腹部超音波検査です。
周りにこんなことを話すと薄ら笑いを浮かべながら、「絶対大丈夫よ」と。
私があまりに血色の良いぷくぷくとした丸顔で話すものだから、見ていておかしいらしいのですが、何せ膵臓は沈黙の臓器。
罹患していてもきっとわからないのです。
きっと大丈夫、と思いつつ、これが闘病日記の始まりにならなければと願うばかりです。
結果が出たらまたご報告します。
ちなみにアイキャッチ画像は、彼女が経営していた宿から見える風景。
何度も足を運び、磯遊びやダイビングをさせてもらいました。
あらためて眺めるとやはりいいところ。
彼女が残したかったもの、こだわったことが今になってわかってきたようが気がします。