エネルギー代謝 – 後編 妊娠しやすくて太らないために知っておくこと

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後編の今回は、講義の内容から、太らないためのコツ、というか理屈をピックアップしたいと思います。

「ダイエットをするにはカロリーを抑える」
これって常識ですよね。

私もカロリー計算をしないまでも、どの食品がカロリーが高いか意識して選択していました。
なにせだらだら万年ダイエッターですから~(笑)

しかし、この選択基準では不十分であることに気づきます。
カロリーの高いはずの脂肪がたっぷりついたサーロインやバラ肉を躊躇なく食べていました。

カロリー以外の選択基準をなんとなくでも持っていたのですね。
実は口から入った糖質はどのように代謝されるか流れを追ってみるとその答えが自ずとわかります。

まず、糖質が胃の中に入ると、胃の下部にある幽門がキュッとしまって、同時に膵臓からインスリンが出ます。
インスリンが放出されると糖は筋肉の中に取り込まれます。
過剰な糖は血管を傷つけるし、低血糖症だの糖尿病だのあらゆる不快な症状や病状の元凶なので、さっさと取り込まれる必要があります。

そして余った糖は肝臓にもグリコーゲンとして貯蔵されます。
エネルギー切れを起こした時のために取っておくのですね。
それでも余った糖はどこに行くのか?

脂肪細胞ですね。

脂肪細胞に糖を与えなければ太らないわけですから、血糖をできるだけ一定に保つことが重要なことが分かります。
実際、先日AGE(糖化)に関するセミナーでも講師が言っていましたが、血糖値を安定させただけで数週間で2キロ痩せたそうです。
具体的な対策としては以下のようなことが考えられます。

 血糖値を上げやすいものは気をつけて食べる

いわゆるGI値ですね。
無果汁のジュースやスポーツドリンクをガブガブ飲むのはまさに危険です。
ファーストフードに行くとついつい誘惑に負けて頼んでしまうフライドボテト。
ジャガイモは思いの外GI値は高いのです。
しかも油で揚げてある。
これはまた別の話になりますが、高温調理は糖化(AGE)度が高くなるんですね。
糖化は酸化よりも怖いという説もありますから、ファーストフードはカロリーや食材の信頼性だけの話ではないのですね。

食べる順番に気をつける

野菜(食物繊維) ⇒ (あれば)スープ ⇒ メイン ⇒ 糖質 という順番で食べることによって、インスリンの放出を促し、お腹がいっぱいになったら糖質を止めることで糖質の取り過ぎを予防できます。
懐石料理やフレンチのコースの順番は理にかなっているのです。

外食時にオーダーするときには、上記がコントロールできるものを頼めるといいですね。
定食とかお肉や魚がメインのランチセットとか。
パスタやチャーハンなど糖質が中心のものは必要以上に糖質を摂り過ぎてしまいます。

もちろん、可能な限りゆっくりとよく噛んでたべることは言うまでもありません。
同じものを食べても血糖値の急上昇を避けることも可能です。

食後すぐに動く

家事のような簡単な動作でも糖の取り込みは促されます。
「食べた後に横になると牛になる」という戒めはいつの時代から言われているのか知りませんが、病気をよせつけないヒントを与えてくれていたのですね。
どの程度の活動量で個人差はあるでしょうが、運動はインスリンが出ていなくても糖の取り込みをしてくれると言われています。

運動する

「何かにつけて運動、運動って・・・。わかっているけど時間がないんだよ〜!」
うん、でもそれは運動がどのように作用するか認識がないから優先順位を下げてしまっているのです。

ラジオ体操ぐらいしかしない私にいう権利がないのはわかっていますが(あ、言っちゃった!)、みなさん、ベージュ細胞ってご存知でしょうか?

従来は、脂肪細胞には2種類あって、いわゆる悪玉の白色脂肪細胞と善玉の褐色脂肪細胞のみでした。白色は脂肪を蓄積し、褐色は脂肪を燃やして脂肪を分解してくれます。

白色は脂肪を溜め込む油滴の部分が大きく、褐色は油滴が小さい代わりにミトコンドリアを多く持ち、UCP1というタン白質で脂肪からエネルギーをつくります。

しかし、最近の研究でその2つの細胞のちょうど中間のようなベージュ細胞なるものが存在していて、痩せやすくしてくれることが分かってきたそうです。

白色脂肪細胞から変異してベージュになるらしく、まだその機序ははっきりわかっていませんが、どうやら筋トレなどの運動で変換が促されるようだ、と某栄養療法企業の社長がつぶやいておりました。

うん、社長も運動もやっぱりすごい!(笑)

この血糖コントロールはアメリカでは大流行りのようで、社長が学会か何かで渡米した時は、二の腕につけていつでも血糖値が測れる血糖測定器をつけていた人が多かったとか。

また、ケトン体のサプリメントも流行っていたそうで、日本にもそのうち来るんですかね?
でもこれまたケトン体の安全性もよく分かっていないようで。。。
少なくともケトン体により「ケトアドーシス」と言って血液が酸性に傾くことが分かっています。

最後に「この方何歳に見えますか~? 空気読んでくださいねぇ」という思わぬプレッシャーに晒されます。

空気を読んだ方から「50歳?」とかいう声が上げられます。
ん~、実際のところ70代なんだろうな~と私の心のつぶやきは裏切られました。

ギネスにも認定されている世界最高齢のボディビルダー、アーネスティン・シェパードさんはなんと82歳だそうです!!
しかも本格的な筋トレを始めたのは60歳を過ぎてから!!!

60代のベテラン栄養療法カウンセラーからため息に近い感嘆の声が聞こえてきます(笑)
確かに、きちんと材料(タン白質など)を入れてあげると、体は従順に筋肉をつくり始めるのです。76歳の母にもそれを実感したばかりです。

何事も遅いということはないのですよね。
やりたいときが始めどき!
頑張れ、私!(^^)/
今回はここらでよかろーかのぉ、きばれ~、ダイエッター!(←単なる大河好き)

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